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二番煎じ [な]

「二番煎じ」
 夜の見回りをするために、大棚の店主達が多数集まっている。
 大人数なので二手に分かれて見回りをすることになる。

 最初に見回りに出た組が交代の為に番屋に戻ってくると
 一番年長の旦那が懐から酒を取り出す。
 ダメだ、ダメだといいながら熱燗をし、薬湯だといいつつ呑みはじめる。
 ついには鹿肉、味噌、ネギまで持ち込み、鍋を囲む。
 そこへ役人が見回りに訪れた。 急いで土瓶や鍋を隠して役人を中に入れたが
 隠したつもりの鍋や土瓶を目撃されてしまう。

 あれは薬湯だと言い張ったがそれならばぜひ一杯、と
 役人にせがまれ差し出すことに。

 だが薬湯ではないとわかっても役人は咎めることはせず、
 かわりに、既に燗や鍋は冷めていたので

 「もう一回りしてくるので、それまでに二番を煎じておくように」
タグ:たい平 鯉昇
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