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七段目(=芝居道楽) [さ]

「七段目」
 芝居に夢中の、大店の二代目・若旦那。
 毎日同じ芝居を観に行く様子に呆れ怒る父親が
 芝居帰りの息子を呼びつけ叱ります。

 が、帰ってきて早々、怒鳴り声をぶつけられたので面白くない若旦那は
 意固地になって芝居かぶれたまま父親に相対します。

 散々怒られて頭を小突かれ、番頭に連れられて二階に上がる途中の
 木の階段を観るにつけ、また芝居が始まります。
 人形のフリをしたり、歌舞伎の中の掛け声を真似したり、
 二階に上がってもなお芝居をし続けるアホ息子に、
 丁稚の定吉をやり、芝居の真似事をやめるよう言いつけます。

 はぁ~い、と返事をして二階に上がった定吉が見たものは
 目を見開いて芝居を真似している最中の若旦那でした。
 大旦那さまがお怒りです、芝居の真似事はやめてください、と言おうとしますが
 ああなっては何も耳に入らない・・・と思った定吉。

 「よぉよぉ!若旦那!」

 と、定吉も芝居の真似事をして若旦那に声をかけます。
 負けずと若旦那も定吉に続き、芝居の真似事は
 ますますヒートアップ!真剣を取り出し定吉を切り付けるフリをすると
 後ずさりしながら定吉が階段から落ちてしまいます。

 大旦那から、「さては芝居の真似事をして階段のてっぺんから落ちたな?!」

 「いいえ、七段目」

-----*----------*----------*----------*-----
林家たい平師のサゲは、上の通り。

桂小米朝師、桂吉弥師、桂よね吉師のサゲは、
 大旦那「さては【七段目】で(遊んでいて)落ちたな?」
 定吉「いいえ、(階段の)てっぺんから落ちました」

となっています。桂一門でのサゲはみんなそうみたい?

また、演目名も「七段目」という場合と「芝居道楽」という場合があり、
江戸落語では前者で、後者が上方落語の呼び方だと思っていましたが
どうやらそういうもんでもないようです。教えてもらった師匠によるんでしょうか。

噺家さんによってアレンジ箇所が微妙に違うため、
同じ演目であっても違う噺であるかのように楽しむことが出来ます(*^-^*)
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