SSブログ

青菜 [あ]

【青菜】
 ある大きいお屋敷の庭で、植木屋さんに声をかける旦那様。
 今度の植木屋は仕事が気持ちいいので
 縁側でもってこうして酒を呑みながらあなたの仕事っぷりを見ている。
 そこで植木屋さんが手を休めタバコをくゆらせているので
 声をかけ、酒が好きなら一緒に呑まないか、と誘ったのだ。

 縁側に腰を下ろした植木屋さんに、江戸切子のキレイなグラスで
 大阪の銘酒を勧める。次いで、鯉のあらい、青菜を勧める。
 
 手を叩いて奥さんを呼び、青菜を持っておいで、かつお節をたっぷりかけてね。
 と頼んだ直後、奥さんがまた顔を出した。
 「鞍馬山より弁慶が馳せ参じ、名を九朗判官と申しております」
 「そうか、なら義経でいいよ」という会話をした二人。
 青菜は食べてしまってもう無いんだという事を旦那さんに告げたいが、
 客人の前でそれを言っては恥をかかせてしまうと思った奥さまが気遣って
 このように言い方を変えたのだ、と説明を受けた植木屋さんは
 二人のこの振る舞いに大変感動し、家に帰って実践しようとたくらむ。

 家に帰ってみるとタバコをふかし酒と焼き魚を前に
 一杯やろうかなーとする奥さんがいた。
 今日の仕事先の旦那様と奥さまはこうだったんだ、と説明をし、
 これからやってくる友達にこの振る舞いをしてやろうということになった。

 次の間に隠れろ!と指示をするが一間の家に次の間なんかありゃしない。
 そこで押入れに隠れていろ、手を叩いたら出て来い!と指示をし、
 奥さんを押入れに押し込める。
 
 友だちを家にあげ、酒を進め魚を進めた後に、手を叩いて奥さんを呼ぶ。
 汗だくになり、腰巻ひとつで奥さんが押入れから出て来るが、
 植木屋はそんなことお構い無しに、旦那様の言った言葉をそっくり復唱し
 青菜を持ってこいと告げる。

 汗だくの奥さんは仕方が無いのでわかりました、と返事をして押入れに戻るが、
 すぐに顔をだし、「鞍馬山より弁慶が馳せ参じ、名を九朗判官義経と・・・」

 亭主が義経、と言う予定だったのに先に言われてしまったので、
「ならば弁慶にしよう」

-----*----------*-----
自分が受けたもてなしを真似しようとしたが
普段からそういうことをしていないのでうまくいかなかったという話です(*^m^*)
タグ:たい平
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

壷算死神 (鶴瓶版) ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。