長短

【長短】
　気の長い男と気の短い男のやりとり。

　気の長い男が、短い男の家に遊びに来た。
　の～んびりと話す男とは幼なじみで、
　何でも言い合う仲らしい。

　饅頭食べるかい？と進められた気の長い男。
　そうかい・・・じゃあいただくよ・・・と饅頭を手にして
　口に入れるまでの間に気の短い男が
　「うまいだろ？」
　「まだ食べてないよ～・・・」


　饅頭を食べた後で、また気の長い男が口を開く。
　昨晩、トイレに行った際、星が見えなかったので
　明日は雨だなーと思ったらやっぱり今日、雨が降っただろ？
　という2行のことを言うのに、ノラリクラリと話す友だちに
　短気男がイライライライラ。

　タバコを勧めてもの～んびり吸うのがあまりにもじれったく、
　タバコはこうやって吸うんだと、仕草を見せてやった。

　ここでのんびり男が口を開く。

　長「こんなこと言ったら怒るかなぁ？」
　短「なんだよ、気になるから言えよ」
　長「でも怒るよ・・・」
　短「怒らねぇよ、いいから早く言えってんだ！」

　長「さっきのタバコの火が、おまえさんの着物の袂にぽ～んと入ってしまった、
　　　あ～ら～いいのかな～と思っているうちに煙が上がってきて、
　　　あ～ら～いいのかな～と思ったら、今度は火が出てきてるよ・・・
　　　早く消したほうがいいんじゃないのかなぁ・・・」

　短「こういうことは早く言えってんだ！」
　長「ほら、怒った～・・・だから言わないほうが良かったんだ・・・」

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古今亭　圓菊さんが、手話を交えて演じた「長短」。
それから柳家花禄さんが、おじいさまの柳家小さんさんを
そのまま受け継いで演じられた「長短」。
どちらも、長短それぞれの特徴が出ていて・・・
気の長い男の話には同じようにイライラしてしまいます（*^m^*）

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