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雑俳 [さ]

【雑俳】
 八っつぁんがご隠居のところへ遊びに来る。
 ご隠居は働きもないのにどうして毎日そうやっていられるんですか?
 と聞かれ、隠居といって娘夫婦から仕送りをしてもらっていること、
 俳句が趣味であることなどを八っつぁんに話すと、
 俳句ならやったことがある!とのってくる。


 知り合いの家で俳句の会が開かれていて
 ちょうどいいからおまえもやっていきなと誘われ
 いくつか作ったのだと意気揚々と話し出すが
 いずれの句も駄作だった。

 そこでご隠居、「初雪」で何か句を作って見ろと言う。
 「初雪や屋根が全部真っ白だ」などと、やっぱり駄作。
 ご隠居が一句詠んだものをなぞらえてみる八っつぁんだが
 うまく舌が回らない。

 八っつぁんがいっしょけんめいに隠居の趣味に挑戦する
 なんともくだらなく微笑ましい一席です。

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これは、春風亭昇吉の大師匠・春風亭柳昇師が得意としたネタで
創作ばかりの師匠が演じた数少ない古典落語なんだそう。
この大師匠の噺をそのままなぞらえた、という感じのしゃべりだったけれど
元気よく演じていたように思います。

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2008年7月23日 松丘亭@春風亭昇吉
タグ:昇吉
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