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必死のパッチ出版記念落語会 [寄席・落語会]

木曜日に、落語家・桂 雀々(かつら じゃくじゃく)師の
自叙伝「必死のパッチ 」発売記念の落語会に行きました。

桂雀々さんは、上方落語会で大変人気があったという
「桂 枝雀(かつら しじゃく)」さんの弟子の落語家さんです。


両親の蒸発や就寝中父親から包丁を突きつけられ心中を迫られたり
電気・ガス・水道のライフラインが絶たれた中での暮らしや
借金取りとのやりとりなど、壮絶な少年時代が赤裸々に綴られている
本が先月末に発売されまして、入門して初めに教わるという
「東の旅 発端~野辺~煮売屋~七度狐」と、
その壮絶な少年時代に初めて触れた落語の「狸賽(たぬさい、またはたぬきさい)」、
それから友人でもある芸能リポーター・井上氏や幻冬社の見城社長が
参加してのトークもある会でした。

落語はいつもどおり、楽しくあっという間の時間(*^ー^*)
「狸賽」(恩返しに来た小狸が男の頼みを聞くが最後にドジってしまう噺)は
いっぺん生で聞いてみたかった話で、ああ楽しく聞けてよかった~♪
と終演後に感じましたが・・・肝心の本を読みおわってみると、
何とこの「狸賽」が少年時代に強く関わっていることがわかり
もし先に本を読んでから雀々さんのこれを聞いたなら
きっと泣きながら聞いたなと思うくらいのエピソードが書かれていました。

終演後は握手会(サイン・写真撮影可)があり、握手していただきましたが
ものすごく指が長くてキレイな手でした。暖かくて、それととても優しい手でした。
少年時代、「優しい手」の存在がいくつかあったことが救いだったんだろうなあと
ジワジワと感じては涙ぐみ、本を読んでは涙ぐみ。

幻冬社の社長さんは、長年の職業がそういう感覚を磨かせたのか
「人とあってすぐに、本が売れる人かそうで無い人かがわかる」そうで
雀々さんは会って15分後に出版を決められ、
近頃ではありえない「初版3万部」!という気の入れよう。
この本の話を聞いた映画関係者が映画の版権をくれ!と言ってきたとかこないとか。
しかも、たとえ2万5千部返本されようが、二冊目も必ず出版します、とのこと。
二冊目は落語家の弟子時代・・・師匠・枝雀さんとの日々を
つづられる予定であるとも話してくれました。

わたしは枝雀さんのことはこれっぽっちも知らないけれど
辛かった貢一少年の心にスーっと入り込んできたという枝雀さんの落語、聴いてみたいな。
どういう師匠で稽古はどんなだったのか。
入門に至るまでの色々なんかもあるのかな~、二冊目も楽しみに待ちたいと思います!


必死のパッチ

必死のパッチ

  • 作者: 桂 雀々
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2008/10
  • メディア: 単行本



タグ:雀々
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